理事長挨拶

理事長就任に当たってのご挨拶(理事長 鰐渕 英機)

日本毒性病理学会 理事長 鰐渕英機
日本毒性病理学会
理事長 鰐渕英機

日本毒性病理学会会員各位

 2019年2月2日より日本毒性病理学会の理事長として3年間努めさせて頂くことになりましたので,どうぞよろしくお願い致します。本学会は1985年に設立された「日本毒性病理研究会」を母体とし,1988 年に「日本毒性病理学会 Japanese Society of Toxicologic Pathology(JSTP)」として設立され発展してきました。本学会には,医学,獣医学,薬学をはじめさまざまなバックグラウンドを持つ毒性病理学の専門家が集っており,医薬品・農薬・食品関連のメーカーの安全性研究部門,安全性評価試験会社(CRO),行政の評価機関および大学の各学部(医・獣医・薬学など)で活躍されています。本学会は,会員の毒性病理学領域の活動の場としての学術年会の開催と学術誌「Journal of Toxicologic Pathology」の発行に加えて,毒性病理専門家資格認定,毒性病理専門家育成のためのスライドカンファランスや教育セミナーなどの事業を行っております。また,国際的に各地域毒性病理学会と連携を図ったINHAND事業を進めてきております。この間,2008年には個人会員数が1,000名を超える発展を遂げてきたことは,これまでの理事長・理事会の元,各種委員会のご尽力による学会運営の賜物であります。一方,前理事会において策定した日本毒性病理学会に関する現状認識と将来展望(2018)において述べられているように,現在の学会を取り巻く内外の状況は,かなり厳しいものといえます。主な会員母体である国内医薬品業界での毒性病理安全性評価・研究拠点の減少や毒性試験の外部委託の進行により,総会員数は2009 年の1061 名をピークに徐々に減少し,2019 年の総会時には949名と大幅に落ち込んでいます。

 このような現状を踏まえて,今期の理事会としては学会組織の社会的信頼性を高めることにより,学会認定毒性病理専門家(DJSTP)の社会的認知と保持者の価値基盤の確保を図る目的で,学会組織の法人化を目指す検討を開始したいと考えています。また,学会の基盤ともいえるDJSTP の認定を得られる毒性病理専門家を育成する教育に注力するべく新しい試みである病理組織研修webinar を開始いたします。さらに,国際的にはSTP・BSTP・ESTP との連携をさらに深めると共にアジア圏における他の毒性病理学会とも積極的に交流をはかり,信頼性とリーダーシップを確立していきたいと考えています。医薬品・農薬・食品中の化学物質の「安全・安心」を担っている毒性病理学の社会的重要性を社会に広く認知していただくと共に,会員の皆様が幅広い分野で活躍できますように学会運営に努めてまいりますので何卒ご協力の程どうか宜しくお願い致します。

日本毒性病理学会委員会について

常置:臨時:
  • 総務委員会
  • 会員委員会
  • 国際委員会
  • 資格認定委員会
  • 教育委員会
  • 編集委員会
  • 広報委員会
  • 国際用語委員会

本学会に集う産・官・学の研究者は、わが国における生物科学の進展そして新しい医薬品、農薬や食品添加物などの開発に貢献するため、基礎から応用まで幅広い分野での病理形態学的研究に携わっております。また、これらの化学物質や環境化学物質のヒトへの健康影響を評価するリスクアセスメントにも関与しております。さらに、本学会は、国内での活動にとどまらず、毒性病理学の発展と情報の共有を目的にInternational Federation of Societies of Toxicologic Pathology (IFSTP) に参画し、国際的にも活躍しています。

近年、医薬品、食品中に含まれる化学物質などに対する「安全・安心」に対する関心が社会的に高まってきておりますことから、私共は、毒性病理学が学術的な面からのみならず、社会的に重要な分野であることが認知されるよう努力していきたいと考えております。会員の皆様の学会活動への積極的なご参加をお願いすると共に、本学会のさらなる発展に寄与できるよう務めていきたいと思いますので、皆様のご理解、ご声援をよろしくお願い致します。